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【海外派遣】Evian Championship Junior Cup 2025 詳報【エビアン2025】

 9月16~18日▽フランス・エビアン、エビアンリゾートゴルフクラブ(男子6348ヤード、女子5723ヤード、パー71=OUT35・IN36)▽参加国=20ヵ国▽参加選手=男子40名、女子40名▽JJGA派遣選手=近重怜奈(中3)、橋川珠空(中2)、吉行ローリ(中2)、広橋璃人(中1)▽派遣選考試合=大東建託・いい部屋ネットジュニアゴルフトーナメント

 

今年で19回目を迎えたエビアンチャンピオンシップジュニアカップ。開催コースのエビアンリゾートゴルフクラブはLPGAのメジャー大会「アムンディ・エビアン選手権」の舞台だ。JJGA主催の大東建託・いい部屋ネットジュニアの東日本決勝と西日本決勝で上位を勝ち取った近重怜奈、橋川珠空、吉行ローリ、広橋璃人の4名が派遣された。近重は昨年に続き2年連続での派遣となった。
本大会は3日間競技で、個人戦と国別の団体戦で順位を競う。当地の気候は朝と昼の寒暖差があるため、体調管理も必要となる。今年は大会期間を通して天候が安定しており、日中は暖かい日差しが選手たちを後押しした。

⛳1日目 橋川珠空、バーディーフィニッシュで3位T発進

8時41分、日本勢のトップスタートは近重選手。続いて吉行選手、橋川選手、広橋選手の順でスタートした。スタート時は曇天で気温も19度と肌寒かったが、時間の経過と共に太陽が顔を出し、暖かくなった。

 

【近重】気合十分の近重は、8時41分スタート。1番をボギーとした後、6番までパーでしのぐも、7番でボギーを叩いた。8番パー3では風の強い中、見事1オンに成功。バーディーパットをねじ込み初バーディー。前半を36で折り返した。
後半に入ると風が強まった。10番から13番までパーを重ねたが、14番パー3でつまずきボギー。15番パー5では好調なドライバーでフェアウェイに運んだ。グリーンまで残り240ヤードの2打目は追い風にも乗り、見事2オン。イーグルは逃したがバーディー。池のある16番パー3でも風の中、果敢に攻めるもパー。17番パー4ではドライバーをミスし、ボギーにしてしまう。この日は、2オーバー73の7位とまずまずのスタートを切った。

【吉行】9時58分にスタート。1番パー4を2オン2パットと無難なスタート。2番、3番もパー。迎えた4番パー4、2打目でグリーンをとらえると難しいラインを読み切り、初バーディーを奪う。5番も難なくパーで上がり、このまま波に乗るかと思われたが上がり4ホールでまさかの3ボギー。2オーバーの37で折り返した。
後半に入り、10番でボギーを叩くが、11番でバーディーを奪った。13番ボギー、16番ダブルボギー、17番でまたボギーと4つもスコアを落とした。18番では意地のバーディーを奪うも、5オーバー76の12位で終えた。巻き返しを誓い、練習場に向かった。

【橋川】海外大会が初めての橋川は、10時9分にスタート。リズムよく振り抜いたティーショットは、狙い通りに飛んで行く。1番を2オン2パットのパーで上がり、2番、3番もパーでしのぐ。4番パー4ではティーショットを右のペナルティーエリアに入れて、初ボギー。ここで気持ちをリセット、無理のないプレーを心掛け、5番からパーを並べた。チャンスもピンチもあったが、何とか17番までパーを重ねる粘りのゴルフを展開。
18番パー5では、3打目でピンそば1.5mに付ける見事なショットを披露。バーディーパットを沈めて嬉しい初バーディーをゲットし、笑顔でホールアウト。パープレー71の3位タイで終えた。

【広橋】中学1年生とは思えない落ち着いた様子で11時48分にスタート。1番はバーディーチャンスを逃してパー。4番までパープレーが続いた。しかし、5番188ヤードのパー3、追い風のティーショットは奥のバンカーの淵に止まる不運。ここからミスが続いてダブルボギー。8番で初バーディーを奪うも9番でボギーを叩き、前半を2オーバーの37で折り返した。
後半は順調にパーを重ねた。13番、14番、17番ではアプローチで見事なパーセーブを見せ、最終ホールもパー。2オーバー73の4位で1日目を終えた。

【団体戦】 団体戦は各チーム上位3選手のスコアで競う。日本からは71の橋川と73の近重、73の広橋のスコアが採用され、217の2位タイと絶好のスタートとなった。1位には215のアメリカが、2位タイに韓国、4位に221で開催国のフランスが続いた。1位とは2打差の好位置につけ、優勝も狙える結果に選手たちはより一層熱が入った。

⛳2日目 近重怜奈71、吉行ローリ72をマーク共に6位に浮上

前日スコアを大きく落としてしまった岡田のみ前半の組でスタート。あとの近重、吉行、山本の3人は正午以降の組で順番にスタートした。前日に比べて寒さも風も比較的穏やかになった。

【吉行】12時00分にスタート。1番ではフェアウェイから残り170ヤードの2打目、6Iで狙うも左にミス。ピンまで25ヤード、ラフから見事なアプローチでパーをセーブ。2番パー3、9Iでピンの右2.5mに付け、フックラインを読み切りバーディー。3番もバーディー。しかし、4番、7番をボギーとし、パープレーで折り返す。
後半12番パー4では2打目をグリーンの左エッジに運び、ピンまで12ヤード。低く打ち出されたアプローチはラインに乗りカップイン。笑顔で拍手に応えた。13番はティーショットを左に曲げてダブルボギー。16番でボギー。迎えた18番パー5。90ヤード残した3打目を1mに寄せてバーディー。1オーバー72でトータル148とし、6位に順位を上げた。

【近重】12時30分スタートの近重。前日ボギーの1番をパーで抜けると2番でバーディーを奪取。3番パー4では2打目でグリーンを捉えたが、バーディーパットもパーパットも外し痛恨のボギー。このプレーで流れを崩し、4番、5番、7番でボギーを叩く。
9番パー5では2打目でピンを狙ったが、グリーン左サイドのバンカーに入る。ピンまで25ヤードのバンカーショットは、乾いた音と共にカップに吸い込まれて見事チップイン。エビアンで初イーグルを奪った。
後半も好調さを持続、11番でバーディーを奪い、18番までパーを重ねた。アンダーには届かなかったが71のパープレーにまとめ、トータル2オーバー144の6位に浮上した。

【広橋】12時40分にスタート。1番、2番と苦戦しボギー。4番でバーディーを奪うも、5番、6番とボギー。7番をパーで上がり、落ち着くと8番でバーディーを奪う。9番パー5ではティーショットを豪快に放つと、2打目でグリーンを狙う。グリーン周りのバンカーの上を超えて2オンに成功、バーディーを決めた。
後半に入ると10番パー5はアプローチでしのいでパー。11番パー4、2打目でグリーンをとらえられずボギー。12番は3パットのボギー、13番パー4でもティーショットのミスからボギー。ここから粘る広橋。14番パー3、風が吹く中パーを死守。15番パー5、3打目でグリーンをとらえ、バーディーを奪取。16番から18番までパーとして74、トータル3オーバー145の5位に後退した。

【橋川】橋川は12時50分に女子の最終組でスタート。1番をアプローチで凌ぎパー。2番パー3ではピンそばに寄せバーディー。3番パー、4番ではつま先下がりのライから見事なショットでチャンスに寄せてバーディー。5番パー3ではティーショットが飛びすぎて奥の池に入ってダブルボギー。6番から11番までパーを重ねたが、12番パー4、ティーショットを林に入れると1度でフェアウェイに出せず、ダブルボギー。13番はアプローチで寄せきれずボギー。15番パー5でバーディー。16番、17番をパーとして迎えた18番。ティーショットが左の林に。ここは無理せず刻み4オン。パーパットを決め切れずボギーとし74、トータル3オーバー145の9位タイとなった。

【団体戦】 この日は71の近重、72の吉行、74の広橋のスコアが採用された。団体戦は2日間トータル434で2位タイをキープした。この日、チームトータル7アンダー206と驚異的な追い上げで2位タイに浮上したのがスペイン代表。この日2アンダーのアメリカはトータル426で2位に8打差つけトップを快走。4位は437でフランス、5位に438で韓国が続いた。日本は昨年同様、表彰台を狙える位置に付けており、最終日が楽しみな状況となった。

 

⛳最終日 広橋璃人、4バーディー奪い団体戦3位に貢献
~日本は団体戦で昨年に続き、見事3位入賞に輝いた~

【橋川】 「焦らずに楽しく自分らしいプレーをする」と誓った橋川は、11時35分に1番からスタート。ティーショットを右のバンカーに入れると、2打目を左の林に曲げた。3打目で木の間を通すリカバリーで3オン。2パットで収めてボギー。2番もボギー。6番、7番も連続ボギー。流れを変えたい橋川はグリーンセンターを狙う方針に変更。冷静さを取り戻した。9番でバーディーを奪い、前半を38で折り返す。
ショットのリズムを取り戻した橋川だが、10番から13番までパー、バーディーが奪えない。14番パー3では右奥のピンをデッドに攻めるスーパーショット。バーディーを奪取した。15番、16番でもチャンスに付けるが決め切れず、パーを重ねた。17番をボギーとして迎えた最終18番、1打目、2打目と橋川らしい完璧なマネージメントを決め、3打目で得意な距離からのショットをピンそば2mにつけてバーディー締め。後半は1アンダー35、トータル2オーバー73でホールアウト。3日間71、74、73の218で6位と入賞は逃したが有終の美を飾った

【吉行】 「攻めるしかありません」と話す吉行。12時05分に1番から気合の入ったドライバーショットでスタート。2打目でグリーンをとらえるも、気合が空回りしたか痛恨の3パットでボギー。2番もボギー、3番ではダブルボギー。4番パー4で初バーディーを奪うも、6番ボギー。粘りをみせたい吉行は7番、8番をパーで抜けると、9番パー5でバーディーを決め、38で折り返した。
後半に入り12番パー4でアプローチを寄せきれずボギー。13番をパーとし、14番パー3では1打目でグリーンをとらえると、距離のあったパットもラインを読み切りバーディーを奪取。15番パー5でも1打目から3打目まで的確なショットを披露してチャンスを作り連続バーディー。17番ではバーディーを逃がしパー。18番パー5では2打目を100ヤードに刻み3打目をチャンスに付けるも、バーディーパットはカップ横を通過しパー。後半1アンダー35、トータル73、3日間76・72・73の221の9位でフィニッシュ。エビアンリゾートで全力を出し切った。

【近重】 「最終日は自分らしい攻めるプレーをしたい」と意気込んだ近重は12時15分にスタート。1番、2番をパーとし、迎えた3番ではショットのミスからダブルボギーとスコアを落とした。4番から6番までパーで耐えた。「6番でのアプローチからパーセーブが出来て流れが変わった」と近重。7番パー5ではラインを読み切りバーディー。続く8番パー3でもピンそばにつけて連続バーディーを奪い、イーブンに戻して折り返した。
後半に入るとショットが乱れはじめ、10番、13番をボギーとし2オーバーとなった。14番から17番まではパーを積み重ねる粘りのゴルフを展開。最終18番は悔しいボギーでホールアウト。最終日は35、39の74で上がり、3日間トータル73、71、74の218で個人7位でエビアンを終えた。

【広橋】 「アンダーを出したい」との想いを胸に広橋は12時25分にスタート。1番ボギーも、2番、3番をパー。4番ではミドルパットを仕留めバーディー。5番、9番でボギーを叩き、2オーバー37で折り返す。
後半は10番から12番までパーを重ねた。13番をボギーとしたが、ここからギアを入れ替える。14番パー3では、1打目でグリーンをとらえると、ラインを読み切りバーディー。16番パー3では池のプレッシャーをものともせず、ピンの根元に落とすナイスショットでバーディー。17番パー4では2打目を奥に外す。アプローチを寄せきれず6mのパットを残すも、ラインに乗りガッツポーズのパーセーブ。18番パー5では1打目を右のラフに。前方に木があり、3打目勝負を選択して90ヤードに刻む。3打目をピンそば2mにつけ、下りのパットを丁寧に沈めてバーディー。後半は2アンダー34、トータル71のパープレー。3日間73、74、71の218で3位入賞まで1打に迫る瞬間もあったが7位に終わり、来年のリベンジを誓った。

【団体戦】 最終日は広橋の71、吉行の73、橋川の73が採用され、トータル217で3日間651で昨年に続き、3位入賞という素晴らしい成績を収めた。1位はアメリカで642、2位がスペインの649、4位は656で韓国という結果になった。昨年に続き連覇となったアメリカは、個人戦でも男女とも3位と4位。スペインは男子で1位と2位を独占した。日本は4人ともアンダーは出せなかったが、1日目吉行の76以外は、3日間とも全員が70台の前半をマーク。日本ジュニアのレベルの高さを世界に印象付けた。

 

選手コメント📣

【広橋選手】

自分のプレーをして上位を狙うつもりでした。 1日目は5番のダブルボギーが悔しかった。2日目は巻き返すつもりで気合を入れました。バーディーが4つ取れて良かったです。3日ともバーディー量産が目標でした。
最終日はアンダーを目指しました。1日でもアンダーを出したかった。最終日は後半だけ2アンダーを出すことができました。海外選手とはジェスチャーばかり。海外選手のショットの精度が凄いと感じました。来年もここに来るチャンスがあるので頑張りたい。

【近重選手】

2年連続の挑戦です。昨年の経験を活かして準備してきました。
1日目はパターの読みが悪かった。エビアンでアンダーを達成したかったけど、結局できなかった。2日目は9番のチップインイーグルで、それまでの悪い流れを取り戻せました。2年連続でこの舞台でプレー出来てとても嬉しかった。洋芝にはラフに入った時の距離感や番手選びに苦戦したが、勉強になりました。
昨年よりも他国の選手と会話ができました。将来は海外でも活躍するプレーヤーになりたい。

【吉行選手】

上位フィニッシュを目標にしていました。
1日目はショートアイアン以外すべて良くなくて、出入りの激しいゴルフをしてしまった。2日目はパターとアプローチで何とか持ちこたえました。チップインもあったし、チームにも貢献できました。
最終日はアンダーを目指して攻めました。洋芝に対応しきれず苦戦しました。海外選手とはプレー中のコミュニケーションは取れました。もっとショットの精度を上げていかないといけないと思ったので、練習して頑張ります。

【橋川選手】

海外大会は初めてのチャレンジ。この大会のため色々なライを想定して練習しました。
1日目は安定したプレーができました。最終ホールでやっとバーディーが取れて、気分よく2日目に向かうことができました。
最終日もあせらず自分らしくプレーできました。最初はとても緊張感がありました。海外選手の飛距離に驚き、飛距離アップも課題の1つになりました。英語は今の自分が分かる範囲で話せましたし友達もできました。この貴重な経験を今後に活かしていきます。

 

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